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富山県氷見在住の魚料理研究家「昆布」による連載コラムvol.22

ふと周りを見渡すと桜が満開、な今日この頃。
例年通りボーっとしていて蕾や7分咲き云々は見逃していたかしらと思っていたのですが、調べてみると富山は昭和28年の観測開始以降最速での満開(3月27日)らしく。
4月の1週目の終わりあたりにお花見に行ければいいかなんて甘い考えだと、どうやら葉桜見物になってしまいそうです。

次の店にはサウナがある

早く行きたいのは山々なのですが、実は2年営業してきた私のお店が3月26日に閉店してしまい、
今はその撤去作業に追われているもので。
食器や調理器具を包装したり、大型の冷蔵庫を一旦倉庫に移したり、
お気に入りのオーディオを家に戻したり、2年間で染みついた汚れを丁寧に落としたり。
オープン当初のフライヤーやショップカードが目につくと懐かしがって読んでしまうからもう大変、中々終わりが見えません。
ちなみに現在は新店舗の改装工事中で、7月からは新たな店舗にて営業を再開する予定です。
まだ詳細はお話しできないのですが、ただ一点お伝えできることとしては、「次の店にはサウナがある」ということ。
本当の「サカナとサウナ」をようやくお披露目できそうです。続報は当店のInstagramアカウントにて発信しますので、どうぞお楽しみに。

桜鯛

さて、富山湾はというとようやくイワシの超大漁が終わりまして、様々な種類のお魚が水揚げされるようになりました。
僕のイメージする富山湾の春の魚の代表は、この真鯛。
実は鯛の旬は秋から春と幅があり、日本全国のそれぞれの漁場は近くの海で鯛が産卵期を迎えた時に旬を迎える(漁獲量が増える)傾向にあります(南は早く・北は遅い)。
富山湾では4月ごろに鯛の漁獲の最盛期を迎え、この時期の鯛は桜鯛と呼ばれ親しまれています。
身の味自体は卵や白子を持っていない冬の時期の鯛の方が脂が乗っていて美味しいのですが、桜鯛は脂が薄い分身のもっちりとした食感をより感じることができ、かつ卵や白子も栄養たっぷりでとても美味。ただ本物の桜と違って桜鯛の大漁はきっちりとは観測されていませんので、ボーっとしていたらそんな美味しい旬を逃してしまうかもしれません。
ぜひこの時期は積極的にスーパーの鮮魚コーナーを覗いてみてくださいね。
満開の桜鯛が広がっている売場が見れるかもしれませんよ。

さて今日は白身のお魚をスパイシーに仕上げたレシピをご紹介。

白身魚のスパイスフライ

材料
・白身魚の切り身 200g程度
・卵 1個
・小麦粉 適量
・揚げ油 適量
・塩 適量
・お好みの葉物 適量
▲パン粉 50g
▲カレー粉 小さじ1
▲クミン 小さじ1
▲コリアンダーシード 小さじ1
▲乾燥パセリ 少々

作り方

❶切り身は塩を振って10分ほどおいたのち、キッチンペーパー等で出てきた水気をふき取ったら、一口大に切り分ける。
❷▲の材料を全て混ぜ、スパイスパン粉を作る。
❸切り身に小麦粉をまぶし、卵・スパイスパン粉の順番で衣を付ける(スパイスははがれやすいのでしっかりと押し込む)。
❹鍋に油を170℃程度に熱して、❸を入れる。途中返しながら5分ほど揚げ、衣が茶色く色づいたら取り出して油をきり、皿に盛ったら出来上がり。

噛むとスパイスの香りが広がる一品。ぜひお試しあれ。